土地・道路編よくあるご質問

建築できる土地はどんな種類がありますか?

一般的に建築が可能な土地は、完成宅地・建物解体後の更地・雑種地(駐車場や資材置き場)・農地転用が許可もしくは届出されているが地目上「田・畑」となっている土地があります。

完成宅地とは何ですか?

完成宅地とは農地や雑種地の盛土や土留による造成工事が完成し、ガス・上下水道・電気等のインフラが前面道路もしくは宅地内まで整備された土地をいいます。
土留工事のRC擁壁もしくはコンクリートブロック積みの鉄筋の配置や太さ・盛土の質などで品質や耐久性が判断できます。完成後の場合は、造成計画図面等でチェックいたします。

解体後の更地とは何ですか?

敷地にあった建物が解体されてから土地だけになった状態、又は以前に取り壊されて雑種地で放置してあった土地です。草むらや駐車場・資材置き場などもなっています。
旧建物の井戸が残っていたり、昔に解体した建物の基礎やコンクリートガラ・レンガ・鉄筋・瓦・土管や塩ビ管等の地中埋設物が埋まっていたりする場合があります。なかには、自転車部品・器具類や傘などの粗大ゴミが埋められていることもあります。
弊社代表は前職で中部地区全域の仕入物件を見て回りましたが、草むらで放置してある土地は地中埋設物等が出てくることがありましたので、必ず試掘を指導していました。

雑種地とは何ですか?

「雑種地」とは「宅地」になる前の段階で、農地転用されていますがその目的が建築の用途になっていても駐車場や資材置場に利用されている土地で、新築の履歴のない土地です。
建物保存登記と同時に土地登記事項表題部の「地目」が「宅地」に変わります。「雑種地」の登記上の地積は農地と同じく整数の表示で小数点以下の表示はありませんが、「地目変更登記」され「宅地」に変わったら地積測量図に基づき小数点以下第2位までの表示になります。

地目とは何ですか?

「地目」とは登記事項証明書の表題部に記載されたもので、不動産登記する法務局の登記官が判別し認定した土地の用途です。
登記に表示される「地目」には、以下の23種類があります。
宅地・雑種地・山林・田・畑・公衆用道路・公園・学校用地・鉄道用地・用悪水路・境内地・墓地・牧場・保安林・原野・池沼・塩田・鉱泉地・水道用地・運河用地・ため池・堤・井溝

地目変更登記とは何ですか?

「地目変更登記」とは、登記事項の「田・畑・雑種地」の「地目」が農地転用や建築により「宅地」に変わることで、法務局の登記官が土地の用途変更を判別し変更を認定する登記です。

農地(田・畑)は購入できますか?(重要)

市街化区域内では、農地は農地法5条届出(宅地転用と所有権移転)をして購入することで建築が可能です。農地を造成して建築すれば、地目も宅地にすることができます。
しかし市街化調整区域内では、農地は原則的に農家間でしか売買ができず農地転用も難しいため、農家以外の買主が購入することは困難です。また農家の駐車場や資材置き場等で雑種地になっている土地や、農家住宅が取り壊されて更地になっている宅地でも再建築の条件は厳しくなっています。
市街化調整区域では、開発審査会の議を経て一定要件がクリアできないと建築が許可されません。
また農耕エリアの特性上、側溝・水道下水・都市ガスのインフラが未整備の場合があります。

土地を選ぶ条件には何がありますか?

以下の調査項目があり、大きな問題が無い土地か判断することです。 建築法令確認=都市計画・用途地域・高さ制限・地区計画・建築協定・道路位置指定・各種法令等
登記事項の確認=所在地番・地積・地目・所有権地歴・分筆歴・抵当権・根抵当権・質権・先取特権・賃借権・地上権・永小作権・地役権・仮登記・差押え・仮差押え・処分禁止・建物登記閉鎖内容等
地図と図面類の確認=道路マップ・住宅地図(所在地と近隣確認)・公図(字絵図)・建物図面・地役権図面・都市計画図面・道路図面・水道下水図面
物理的条件=道路の向き・接道の長さ・間口奥行・前面道路の幅・道路舗装状態・歩道や緑地帯・水路の有無・道路との高低差・隣地との高低差・宅盤の水平や傾き段差・崖の状況・水道下水本管と電柱支線の位置・架線等の上空障害・交通標識・看板類・側溝の整備状況・造成盛土の質・土留めの構造強度と耐久性・確定測量の有無・隣地との境界確認・隣地の越境・南側の施設状況等・臭気・騒音)
生活的条件=交通の利便性・生活諸施設・小中学校・町内会・街並・防災マップ・各種協定・高圧電線・周囲の嫌悪施設・事件事故・第三者利用等

周囲の嫌悪施設とは何がありますか?

具体的な定義はありませんが、宅地建物取引業法47条に基づく規定では、買主の購入の判断に影響が与えられるもの、居住するうえで生活に支障が出るおそれや健康に害を及ぼす等の予測ができる施設となっています。
例えば以下のような施設となります。
騒音悪臭を出す工場・危険物取扱工場・ゴミ焼却場・下水処理場・クリーニング工場・風俗店・ラブホテル・暴力団組事務所等・新興宗教団体・墓地・家畜牧場・廃棄物処分場・重機資材等置場・高圧線鉄塔・大型エアコン屋外機・ガスタンク・ガソリンスタンド・火薬類等の危険物貯蔵施設・火葬場・葬儀場・刑務所・高速道路・飛行場・鉄道・地下軌道・航空基地・大型車両出入施設・犬の訓練所・増水が不安な水路・ドブ川等
最近は以下のような施設も検討が必要です。
子供が騒いでボール遊びする公園・幼稚園や保育園・小中高等学校のグランド・交通上迷惑な大型ショッピングセンター・救急指定病院・一般個人住宅でもゴミ屋敷や悪臭がひどい家・何匹もの犬を飼っていてうるさい家・猫やハトに餌を与えたがる家・騒音を出す家等

道路はみんな同じではないのですか?(重要)

土地と道路の関係は、不動産の価値や建築の可否に影響する最も重要な要件です。
幅員4m以上の公道または私道、4m未満の公道または私道、特殊な道など7種類存在します。

どのような道路や道がありますか?(最重要)

  幅員が4m以上の道路は以下となります。また、「道・通路」は道路と違います。
建築基準法42条
1項1号:道路法による道路(国道・県道・市町村道等の公道、※自動車専用道路は除外)
1項2号:都市計画法の開発道路(行政に寄附移管前)・土地区画整理組合管理道路(同)
1項3号:既存道路(公道も私道の場合もあり、境界の不明確なものもある)
1項5号:位置指定を受けた道(道路位置指定・位置指定道路ともいう私有地又は公道)
幅員が4m未満でも下記のものは建築基準法の道路となります。
建築基準法42条
2項:特定行政庁の指定した公道(道路幅員が4mになるよう、所定の道路後退が必要)
3項:特定行政庁の指定した道(同上と同様の道路後退が必要、条例で建築制限ができる)
その他に、建築基準法43条1項ただし書の適用による通路と通路協定があります。
これは、特定行政庁の包括同意基準や建築審査会の同意により特別に建築が許可されるもので保証はありませんので関係各位で最も注意が必要です。
また、私道の利用の場合においては、上記の同42条1項3号:既存道路と同1項5号:位置指定を受けた道、並びに同43条ただし書適用の通路以外は、所有者の建築目的の道路使用承諾や接道要件を満たした合意書・協定書等、関係者と十分な調整が必要です。

位置指定道路とは何ですか?

私有地等で道路としての形状と機能があり、道路位置指定の申請により道路の要件を満たした許可のあるものです。共有持分登記や敷地前に細分化した筆を私有地として所有する形態があります。
道路として許可が下りているため、その道路と接道することが建築許可条件となっていますので通行の妨げとなる物を置くことや工作物等の障害物は設置できません。
宅地造成で、行き止まりの位置指定道路を造る場合は、長さが35m未満となります。
また、敷地の一部が道路位置指定の隅切りになっている場合があり、所有者が公然と敷地利用している場合があり道路位置指定に気付かない場合がありますので注意が必要です。

道路後退とは何でしょうか?(重要)

幅員が4m未満の公道で、建築基準法42条2項により行政が指定したものを「2項道路」といいます。道路中心から2mの道路後退をすることで建築が可能となります。向い側が後退していなくても、片側で後退すれば建築確認許可が下ります。
ただし、向い側が水路や公園などの公共用地の場合は、対側から一方的に4mになるよう片側で後退しなければなりません。

角地緩和とは何ですか?

特定行政庁の指定により道路幅員や角度等の要件が違いますが、4~6m以上の角地等の2方向以上(行政により基準が変わります)に道路が接する場合や両面に道路が接する場合は、建ぺい率が10%増しとなります。
例えば、第1種住居地域で建ぺい率が60%の場合、緩和要件を満たせば70%となります。
 いずれも、行政により基準が大きく変わるため、十分な調査が必要です

容積率に制限はありますか?

住居系の用途地域では道路幅員が4mの場合、道路幅員に4/10を乗じた数値としていますので1.6となり、容積率200%の指定地域でも160%に制限されます。

敷地前面道路に側溝が無い場合に敷設できますか?

合併浄化槽エリアと合流式下水道エリアで条件が違いますが、自費工事で側溝を敷設できます。ただ、排水接続が可能な付近の既存側溝や水路まで延長工事を行う必要があります。
行政と個人で負担がどうなるか個別に相談が必要です。

道路に水道や下水の本管が無い場合に敷設できますか?

上水道は、一般的に自費工事で既存本管からの延長敷設工事が必要です。個人で負担がするか補助金が出るかは、水道事業団や行政と個別に相談が必要です。公共下水が無い場合は、合併浄化槽の設置が必要です。
因みに、公共下水道の本管工事は行政が行います。公共下水は事業化されたら受益者全員に説明を行い、受益者負担金を徴収することで本管と宅地入口部分の排水升を接続します。
また、下水道法で公共下水の使用収益が開始されたら、下水道を利用しないといけないことになっています。

土地の測量は簡単ですか?(重要)

土地の測量は、土地が接する前面道路や隣り合う隣地の土地境界及び境界線が確定しなければ測量できません。境界線両端の境界ポイント(指標)が全部確定したら、XY座標計算により土地実測面積が確定し、地積更正登記で土地登記面積が訂正できます。
このように、官(道路)と民(隣地個人)と自己所有地の境界を確定して境界指標から土地周囲の長さと面積を測量することを確定測量と言います。確定測量に基づいた土地面積を確定実測面積といいます。 
測量自体は技術的に難しいことではありませんが、道路境界確認の申請を行政に行い、隣地の立ち合いで境界を決めていくため手間や時間がかかります。
 隣地所有者から立ち会いを拒否されたり、境界にクレームが付けられて境界ポイントが認諾されないと確定測量は困難となります。

土地の測量費用はどのくらいですか?

境界指標(コンクリート杭・プラスチック杭・矢印プレート・鋲等)の本数とXY座標のポイント数による計算と広さによるもので総合的な見積り基準のようです。
 一般的に165㎡(約50坪)で隣地件数や地域差で幅がありますが、25~40万円くらいになると思われます。

夫婦と子供の4人家族に必要な住宅と土地の面積はどのくらいですか?

市街地と郊外で条件が違いますが、市街地で公共交通機関まで徒歩圏ならばクルマは1台とします。市街地選択の条件として通勤は電車とします。郊外で駅やバス停が無ければクルマは2台とします。クルマ通勤ならばむしろ郊外の方が有利となります。
居住面積は最低3LDKで100㎡(約30坪)は必要です。
市街地では、土地を逆算すると130~150㎡(約40~45坪)必要です。
郊外ではクルマの駐車場の分だけ多く必要で、165~200㎡ (約50~60坪)必要です。
ただし、土地は前面道路がどちらの方向にあるか、何m接道しているかで日照条件が変るため注意が必要です。北道路では南庭での日照採光が必要で、広い面積が必要です。南道路は、道路側で日照採光が取れますので庭がなくても建築は可能です。
道路幅員は広ければ広いほど有利です。よって、北道路は土地の単価が安く南道路は土地の単価が高くなります。道路が広ければ付加価値は上がります。

日照採光とは何ですか?(重要)

土地に建物を配置した際に、建物最上階庇の先端から地面に下ろした垂線が隣地境界からどのくらい水平距離が離れているかで、建築確認許可に必要となる有効な居室の窓面積が算定されます。住居系の地域では、水平距離の2.5倍の垂線の長さが有効となります。例えば、2階建て庇先端が隣地から2m離れていた場合、庇の先端から5m下までにある窓が有効となります。水平で1m離れていた場合は、同様に垂線で2.5mまでとなりますので、1階の窓までは有効となりません。その有効な窓面積の7倍までの居室面積が建築許可されます。
逆算すると21㎡(約4×5m)のリビングが欲しい場合、3㎡(約畳2枚分)の窓面積がその居室で必要です。1階床までの窓面積を有効化するためには、住居系の地域では2階建て庇の先端から2m以上(壁面では約3m以上)隣地境界から離す必要があります。
道路方向以外の居室はすべてこの計算のため、狭い土地の場合は間口・奥行・建物配置により間取にかなり制約を受けます。

道路に接していない土地は建築できませんか?(重要)

敷地が道路に接していない「袋地」と呼ばれる土地は、原則建築できません。建築基準法施行以前から既存建物がある場合は誤解されがちです。
生活上の権利として民法上の囲繞地通行権があり、最低限の幅(一般的に90センチメートル)で人の出入りのみで隣地の敷地を通行することは認められていますが、クルマの通行や建築許可は認められていません。
ただし、隣地の敷地の状況と関係次第では建築が可能な場合があります。それは、隣地に通行可能な幅2m以上の余剰地があってそこを借地又は分筆して購入することです。
しかしながら、隣地が家を建て替える際はその部分の利用ができず、隣地の土地の面積により隣地建物が建ぺい率や容積率オーバーになり既存不適格となる可能性もあります。

敷地の前面道路が私道の場合、建築するにはどうしたら良いですか?(重要)

敷地が公道に接していないが、他人所有の私道または空地に接している場合は、その私道や空地の幅員2m分(長さに制限あり)が行動に接するまで所有者から借地することにより建築確認申請が可能です。
建築確認申請で私道の借地部分の明示をして、私道所有者から申請に必要な借地承諾書を取得し添付します。私道の所有が複数の共有登記がある場合は、登記名義人全員の署名押印が必要です。

「ハタザオ」とよばれる地形はどのようなものですか?

一般的に「ハタザオ」地形とは「旗と竿」の形からよばれるようになりましたが、延長敷地とも言います。敷地の有効部分が奥にあり、法の道路と接する長さが2m以上になる幅の細長い敷地で奥の土地とつなぐ形状です。延長幅員の10倍までの長さ等の行政による制限があります。

敷地と道路が接する長さが2m以上必要なのはどうしてですか?

建築基準法の規定で、敷地と法の道路は2m以上接していないと建築確認許可が下りません。

土地を借地する場合に注意することはありますか?

通常、借地というと建物を建てて所有する目的で、土地所有者から地代を支払い借りる土地をいいます。子が親から無償で借りる住宅用の土地は使用貸借で、借地とは異なるものです。
建物を建てて保存登記することにより借りた土地に借地権が発生しますが、権利の種類は地上権と賃借権になります。
地上権は物権(物を直接支配できる権利)で、自由に売却や転貸ができます。この地上権は、土地所有者が代わっても新たな土地所有者に対抗できます。
一方、賃借権は売却等をするには土地所有者の承諾が必要です。借地人名義で借地上の建物の所有権を保存登記しておくことで、土地所有者が代わっても新たな土地所有者に対抗できます。

借地で貸している土地はどうすれば返してもらえますか?(重要)

戦前・戦後の未亡人の生活を守るため、旧借地・借家法では借地人を手厚く保護してきました。それは借地契約書が無くても、建物所有権登記と地代支払いの継続で借地権は守られたからです。
その結果、地価の上昇に伴い借地の価値も上昇し、借地人は大きな借地資産を手に入れることが出来ました。さらに、「借地権付建物」は地主の合意があれば第三者に売却できますが、土地所有者が貸地の借地権を借地人から購入して土地を返してほしいため経済的価値が高くなります。
そのため、旧借地・借家法ではなかなか貸地・借地の関係を解消できませんが、借地人の方から借地権売却を土地所有者に希望すれば購入して土地を返してもらえます。

土地には公的な価格表示がいくつかありますが何がありますか?

地価公示・基準地価・路線価・固定資産税評価額です。

地価公示・基準地価はどのように決まりますか?

「地価公示」は地価公示法に基づいて、国土交通省の土地鑑定委員会が、適正な地価の形成に寄与するために、毎年1月1日時点における正常な価格を同年3月に公示(H28年には全国2万5270地点で実施)するもので、社会・経済活動についての制度インフラになっています。(国土交通省の土地総合ライブラリーより)
「基準地価」は正式には「都道府県地価調査」といいます。
国土利用計画法施行令第9条にもとづき、都道府県知事が毎年7月1日における標準価格を判定するものです。土地取引規制に際しての価格審査や地方公共団体等による買収価格の算定の規準となることにより、適正な地価の形成を図ることを目的としています。(国土交通省の土地総合ライブラリーより)毎年9月20日前後に公表されます。(H28年には全国2万1675地点で実施)
地価公示が都市計画区域を主な対象地域としているのに対して、都道府県調査は都市計画区域外や住宅地・商業地・工業地・山林等も含んでいます。調査地点は異なりますが、一部重複していますので地価動向の短期的な確認になります。
地価公示では「標準地」、都道府県調査では「基準地」となるため、通称「基準地価」と呼んでいます。価格の性質や目的、評価方法などは公示地価とほぼ同様です。
調査主体の違いのほかに、地価公示の評価は不動産鑑定士が1地点に付き2名以上となっているのに対して、基準地価は1名以上となっています。

路線価はどのように決まりますか?

路線価(ろせんか)は、市街地的形態を形成する地域の路線(不特定多数が通行する道路)に面する宅地の1m2当たりの評価額のことです。 課税価格を計算する基準となるものであり、相続税や贈与税の基となる相続税路線価と、固定資産税や都市計画税・不動産取得税・登録免許税の基となる固定資産税路線価があります。
この路線価は毎年変わり、7月1日に全国の国税局・税務署で公表されます。7月に公表される理由は、今年の1月に亡くなった方は10月に申告しなければなりません。そこで、遅くとも7月ぐらいにはその年の路線価を発表しないと、相続税の計算が間に合わないからです。
路線価の評価時点は毎年1月1日。地価公示価格、売買実例価額、不動産鑑定士等による鑑定評価価額、精通者意見価格等を基に決められます。つまり、専門家の意見を聞きながら、税務署のほうで不公平にならないように決めるわけです。公示価格の8割程度を基準に決まります。なお、1月に亡くなられても12月に亡くなられてもその年の同じ路線価を使います。

固定資産税評価額はどのように決まりますか?

固定資産税評価額とは、固定資産税を賦課するための基準となる評価額です。 固定資産税は、市町村が毎年1月1日(賦課期日)現在の土地、家屋等(固定資産)の所有者に対し、その固定資産税評価額をもとに課税する税金です。
土地基本法第16条により、国は適正な地価形成及び課税の適正化に資するため、土地の正常な価格を公示するとともに、公的土地評価について相互の均衡と適正化が図られるよう努めることと規定されたため、相続税路線価は公示価格の80%、土地の固定資産税評価額は公示価格の70%を基準に決定されることとなりました。
新築建物の固定資産税評価額は、地域ごとに決められた「新築建物価格認定基準表」で課税標準額を算定しますが自治体ごとに変わります。新築後は、経過年数により「経年補正率表」で補正され、評価額が減額されていきます。
固定資産税評価額は、土地や建物の所有権登記の登録免許税の算定基準となります。

土地の固定資産税や都市計画税は建物を建てるとどのようになりますか?

土地に住宅が建築されると、土地の固定資産税には以下の減額措置(減免規定)があります。
住宅用土地で、住宅1戸につき200㎡以下の土地は、課税標準額の1/6
住宅用土地で、住宅1戸につき200㎡超の土地は、課税標準額の1/3
注意すべきは、親が亡くなり空き家になった住宅と土地を相続した場合ですが、倒壊しそうな住宅は「特定空家等」とみなされて修繕や解体を命じられ減額措置が無くなる行政が増えてきています。
その場合、土地の固定資産税が6倍になり、住む予定の人がいなければ、住宅の状態により修繕して借家で貸し出すかなど大幅なコストがかかるため、売却することも検討しなければなりません。

土地名義人が複数になる場合はどのように登記しますか?(重要)

土地名義人は、相続人数や購入資金を支払った買主の数により複数になる場合があります。
複数の所有者が同一の土地に所有権移転登記をする登記を、共有登記といい共有者の所有権の割合を持分といいます。
例えば、買主となる夫が2/3・妻が1/3の資金を出せば、登記も夫2/3・妻1/3の持分が明記される登記を行います。

専門家が大規模な土地の履歴で注意することは何でしょうか?

原則的には売主に聞き取りしますが、会社や官庁の入札で保有地管理の担当者が社員や職員のため土地の経緯を知らない場合や、登記名義人が何度も移転している場合は土地の履歴が分かりません。
その場合は、土地登記簿の閉鎖謄本写しを取得し地歴を見ます。昭和初期から宅地になっていて、登記名義人が法人であれば社名から、○○鋳造・○○石油・○○印刷・○○陶器等々、特定有害物質を扱うかどうか推測します。同時に建物登記簿の閉鎖謄本を取得し、建物種類が工場や倉庫になっていないか、登記名義人の社名も同様に確認します。さらに不明な場合は、近所の旧家のご高齢者に昔の状況を聞いたり、年代別の航空写真を取り寄せて旧建物の利用状況を推測します。
 3000㎡以上の土地の場合は土地の形質変更時に届け出義務があるため、「土壌汚染対策法」に基づき環境庁指定の調査会社でこれらの調査報告書を提出しなければなりません。

土壌汚染対策法とはどのようなものですか?

土壌が有害物質により汚染されると、その汚染された土壌を直接摂取したり、汚染された土壌から有害物質が溶け出した地下水を飲用すること等により人の健康に影響を及ぼすおそれがあります。
土壌汚染の状況の把握に関する措置及びその汚染による人の健康被害の防止に関する措置を定めること等により、土壌汚染対策の実施を図り国民の健康を保護する法律です。
土壌汚染の状況を把握するため、汚染の可能性のある土地について、一定の契機をとらえて調査を行うことになっています。
改正土壌汚染対策法の施行に伴い、平成22年5月1日以降に土地の形質の変更(3000平方メートル以上の変更に限る)を行おうとする場合は、着手の30日前までに都道府県知事または指定都市・中核市・特例市の各市長への届出が必要となりました。
土地の形質変更とは、土地の形状を変更することや掘削と盛土となります。建物解体時に基礎と地中埋設物を掘り出すことや開発行為や宅造工事で盛土をすることなどが該当します。

土壌汚染調査と改良はどのように行うのですか?

調査対象となる土地は、使用が廃止された有害物質使用特定施設に係る工場又は事業場の敷地であった土地と、土壌汚染による健康被害が生ずるおそれがある土地となります。
また、土壌汚染対策法の定めによる、3000㎡以上で形質変更する土地となります。
調査方法は以下の通りです。初期段階は、ボーリング等のサンプリング調査は費用がかかるため、過去の利用履歴や状況把握にとどまります。
フェイズ1は、古地図・昔の住宅地図・閉鎖謄本・年代別航空写真・現地立入確認・近隣への聞き取り等で、特定有害物質を扱った施設を利用した履歴があるかどうか、「土壌汚染のおそれがある」かどうか等を書面にまとめ調査報告書を作成します。
フェイズ2は、フェイズ1の結果、「土壌汚染のおそれがある」土地であると判断された場合に、対象土地において抽出した土壌検体を採取(サンプリング)して特定有害物質の濃度を環境庁指定検査機関で分析します。実地でのボーリング調査となり、「おそれ度」により2種類に分けられます。
「土壌汚染のおそれが少ない」と判断されたエリアは、土地全体を30m四方の格子(メッシュ)に区切り、そのメッシュ1カ所内で十字状5地点の深さ0.5mの土壌、中心地点(さいころの一の目)で深さ1mのガスを採取します。その5地点の混合土とガスを分析いたします。
「土壌汚染のおそれがある」と判断されたエリアは、30mメッシュ内でさらに10mメッシュ9カ所に区切ります。その中心地点で深さ0.5mの土壌、深さ1mのガスを採取します。
「土壌汚染のおそれが少ない」と判断されたエリアで、5地点の混合土とガスが基準値超になった場合は、30mメッシュ内でさらに10mメッシュ9カ所に区切り絞り込んで同様の調査を行います。
この結果、特定有害物質(揮発性有機化合物のガス・重金属・農薬)の濃度が基準値内であれば問題なく終了しますが、基準値超であれば次の詳細調査に入ります。
以上のように絞り込んだ基準値超の10mメッシュエリアで、さらに詳細な深度方向のサンプリングと分析を行います。深さ1mの間隔で基準値を超えているか土壌層を特定していきます。
なお、建物がある場合は床及び土間コンクリートから地中までは、コア貫というボーリングが通る穴を開けて調査します。その理由は、解体で基礎を取り出したりすると土壌が撹拌されて調査が困難になるため現況の状態を保存維持するのです。
フェイズ3は、土壌汚染対策工事となります。その方法は、主に汚染土壌の掘削と断面崩落防止壁仮設工事でボックス状にし、地下水の管理、JIS規格土による埋戻しを行います。 また、汚染土壌の掘削と現地での化学的な浄化処理による埋戻しや対策後の用途によっては封じ込めとなります。

汚染土壌の改良はいくらくらいかかりますか?

一般的には汚染土壌の掘削・断面崩落防止仮設と地下水の管理・JIS規格土による埋戻しとなりますが、10mメッシュ深度1mで100立米当たりの土壌交換は、搬出処理とJIS規格の山土等を搬入して埋め戻すと高濃度汚染土を除きおおよそ500万円程度かかります。
1000㎡(300坪・1反)となれば、同じ1mの深さでおおよそ5000万円程度となります。

土壌汚染があった場合の売主責任はどうなりますか?

特約の内容により、大きく変わります。最近では、土壌汚染の一部について瑕疵が認められた東京地裁の裁判事例(平成27年8月7日判決)があります。
本件の東京地方裁判所の判断は、「(前文省略)本件土地に一切の汚染が存在しないことが本件契約の当事者間において予定されていたとは認められない。」として、買主様の土壌汚染調査費用は35%、掘削除去費用は50%に相当する部分が認めるというものです。
取引内容を見ると、売主様(公的研究機関)の売却物件は実験棟及び倉庫が存在し、売主様の調査において、一部に環境基準を超える汚染物質が確認され浄化する記載があり、買主様の事前承諾で工事が実施されました。買主様は、その後自ら土壌汚染対策調査を実施しましたが、基準値を超過したトリクロロエチレン・水銀・ふっ素・鉛及び油分が検出されました。買主様は一部の建物をそのまま工場用地として使用継続しています。売買契約の内容では、売主様は自らの調査で判明した一部区域に限定した部分の浄化責任を負うというものでしたが、買主様の土地全体の責任を問う主張で売主様の限定範囲を超えた費用の一部が認められました。
これは40億円の公売入札物件の特殊なケースですが、一般的には売主様と買主様が特約をしっかり締結し、土壌汚染の瑕疵担保責任をどの範囲まで持つのか、また土壌汚染調査は誰が行うのか、その調査結果で、どのように処置を行うのかを明確にしないとトラブルのもとになります。

土壌汚染のおそれがある業種と扱う製品は何ですか?

土壌汚染のおそれがある業種は以下のものがあります。
製紙業・紡績業・織物業・染色業・印刷業・給油所・ガソリン貯蔵所・化学製品製造業・化学薬品製造業・農薬製造業・医薬品製造業・プラスチック製造業・石油製品製造業・窯業・瓦製造・鉄鋼業・鋳物製造業・鋳型製造業・非鉄金属製造業・金属製品製造業・金属処理業(メッキ・焼入れ等)・各種機械製造業・病院・現像所・クリーニング店・大学病院・研究所等・廃棄物処理業・廃棄物置場(家庭ゴミ・事務所ゴミを除く)
土壌汚染のおそれがある製品には以下のようなものがあります。
金属表面洗浄剤・ドライクリーニング溶剤・各種有機溶剤・塗料・顔料・染料・殺虫剤・殺鼠剤・除草剤等
※コンデンサー(PCB)は、使用者に廃棄物を処理する責任があり、所有者である売主様が法に基づき撤去する義務があります。
なお、特定有害物質には3分類あり、第1種特定有害物質(揮発性有機化合物=VCO)11種類・第2種特定有害物質(重金属)9種類・第3種特定有害物質(農薬)5種類、があります。

市街化調整区域内にある実家の敷地とは違う別の農地で、長男の自宅新築が可能ですか?

市街化調整区域の建築は開発許可が必要で、開発審査会の議を経ることが条件となります。農業資格者や長男住宅の必要性などの様々な要件を満たさなければならず、農業委員会の審査が必要となります。手続き上は、市街化調整区域の開発許可が下りてから、農地法4条(転用)が許可されます。
さらに物理的な問題が残り、水道・汚水雑排水・側溝・電柱電線等のインフラ整備状況です。個別浄化槽を利用する場合は、地元区長の排水承諾が無いと建築確認申請ができません。水道が無く井戸を使いたくても電柱・電線が無いと使えません。

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